COLUMN
コラム
ボディーコーティング
コーティングの被膜とは
騙されないようにご注意
ガラスコーティングやセラミックコーティングと呼ばれる物は瓶に入っており、硬化剤を入れると硬化が始まります。
作業が終わり数日経過しボトルふちに残った硬化した液剤を削り出した物です。
残った液剤を出さずに数週間放置した物がこれです。
エシュロン・ゼンゼロ・ダイナミックなどは最初から液剤の粘度が強く硬化が早い液剤です。
車両の方面終わるころには使用したファイバークロスが氷点下でぐるぐる回したタオルのようになってしまいます。
※ゼンゼロ・ダイナミックは濃色車NGです。
このような画像があるからと言って、塗装の上に厚く硬い被膜ができる錯覚をしてはいけません。
言葉やイラストなどに騙されないようにご注意ください。
塗装の上での被膜は誰にも見えないのです。
厚い被膜・硬い被膜・被膜が何層もできる・なんて言葉やイラストに騙されないようにしてください。
何か強い印象付けには違和感を持っています。
昔アメリカ制ソーラーガードのカーフィルムにスパッタリングという加工をした商品がありました。
たしか5層の中に金属皮膜をサンドイッチし断熱性能を売りにした商品でした。
この金属皮膜は電子顕微鏡を使い自分の目でしっかり確認しました。
このように目で確認できれば商品を説明する時に説得力となり役立ちました。
ガラスコーティングでも同じように被膜を見たい、見ないとお客様を説得し難い、説明し難いと感じ、何とか画像にできないか相談しました。
ガラス板に液剤を塗布し軽く拭き上げた硬化後、電子顕微鏡で見ると被膜は撮影できました。
このように考えれば塗装の上に被膜は作れそうですが、この方法では美感に反比例しますしひび割れします。
ムラもいい意味で言えば被膜という表現に近いと考えます、しかし仕上がりを基準にすれば失敗です。
綺麗に仕上げるには徹底的な拭き上げが必要なのです。黒などはシルバーの数倍拭き上げないと綺麗に仕上がりません。
それなのに強烈な被膜や層を売りにするのは詐欺みたいに感じます。
当店だけができないのではなく、誰もできないことを錯覚させて伝えているだけだと思います。
厚い被膜と美感が反比例なので、重ね塗りを強調して金額が高くなることにも疑問を持っています。
被膜を厚くして綺麗に仕上げることは理想論だと思っています。
最初から硬化する力が少ない液剤なら可能ですが、粘度のある硬化液剤では重ね塗りは仕上がりを悪くしてしまいます。
見えないものにあまり高額なお金を使うよりも、シンプルに回数作業すればいいだけではないでしょうか?